ごあいさつ

 皆さまには、平素より鹿児島信用金庫に格別のお引き立てをいただき、誠にありがとうございます。日頃のご愛顧とご支援を心から感謝申し上げます。
 国内外の経済情勢につきましては、昨年からの新型コロナウイルス感染症の世界的拡大を受け、各国の政府・中央銀行が大規模な経済・金融対策に取り組んだことで経済を支え、コロナワクチン開発による企業活動の正常化などの景気回復期待から日経平均株価は約30年振りに30,000円台まで回復しました。しかしながら、製造業は内外需の回復を背景に輸出・生産が持ち直す一方、外出自粛や時短営業などの影響を受けたサービス業は落ち込みが続いております。
 鹿児島県の経済状況におきましても、外出自粛などの影響により個人消費が大きく落ち込み、特に観光関連では人の移動が制限され、国内外の観光客が減少したことで、観光業や飲食業、小売業などの業種で大きな影響が出ており、新型コロナウイルス感染症の蔓延が長期化することによる景気への悪影響が懸念されております。
 このような状況の中で、令和2年度は、中期計画(4カ年計画)「共創力の発揮~地元と共に未来へ歩き続ける地域金融機関をめざして~(平成30年4月~令和4年3月)」の3年目として、「コア顧客に対する伴走的なサポートの徹底」、「地域貢献の更なる徹底」、「鹿児島における継続性確保のための収益力等の強化」の基本方針を継続的に取り組んできました。特に県内中小企業のIT・デジタル化による経営効率化のサポートを行うため「ITの杜」を創設し、IT事業者との業務連携による付加価値の高いサービスを提供する体制を構築いたしました。このほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたお取引先への積極的な支援に加え、個人取引先への支援も積極的に行い、様々な課題解決に向けた活動に努めてきた結果、不良債権比率は2.49%となり、自己資本比率も8.24%と改善を図ることができました。今年度におきましても、中期計画の最終年度として、地域やお取引先を支え、共に成長・発展することで未来を創り上げていくことを目指すために、役職員一同全力を尽くしてまいります。皆様におかれましては、今後ともより一層のご支援ご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

   令和3年6月
 理事長 中俣 義公